第四話:硫黄島沖海戦






    1945年 2月22日 硫黄島沖西方

 第二部隊主力が放った第一斉射は、当然の様に米軍の新型戦艦には命中しなかった。だが長門の40センチ砲と伊勢、日向の35.6センチ砲の着弾が作り上げた巨大な水柱が収まった時、米海軍前衛部隊の隊列に乱れが生じていた。
 それも当然のことだろう。普通ならば戦艦の砲撃とはまず敵戦艦に向かうものであり、前衛部隊を狙うと言うことは考えづらいからだ。そういった精神的な問題とは別に戦艦主砲による水柱は物理的な障害として存在した。まだ距離もあるから砲弾の散布範囲はおそろしく広いものだったが、それは逆にいえば前衛部隊の艦が水柱に突っ込む可能性が高いと言うことでもある。
 実際に駆逐艦の内何隻かは突然発生した水柱を回避する間もなく艦の針路を捻じ曲げられていた。そうでなくとも視界を何十メートルもの高さの水柱に遮られ針路を変えるものもあった。その為に前衛部隊の隊列の乱れは大きくなっていたのだ。
 もちろん第二部隊の方ではその様子をのんびりと眺めている暇は無かった。何故か敵戦艦群からの砲撃は回頭中で下火になっていたが、集中砲火の中でいまだに前衛部隊の先頭を進む新型戦艦が砲撃を開始したからだ。
 こちらの砲撃もセオリー通りに第二部隊主力の先頭を行く長門に向けられていた。やはり同じように初弾は一発も命中しなかったが、敵戦艦群のものとあわせて六隻もの戦艦からの砲撃にさらされる長門乗員は恐怖を感じていた。
 長嶺大尉は艦橋からその光景を眺めていた。今のところ彼の仕事はほとんど無かった。戦闘中は主計大尉が銃を撃ったりすることなどありえないから、大尉には襲撃する敵航空機に関する記録を命じられていた。勿論戦艦同士の砲撃戦を行っている最中には必要無い。今の所、大尉に与えられた命令は司令部の雑用を行うことだった。
「一番遠、二番遠、三番近・・・四番、命中」
 新型戦艦への砲撃結果を見張りが報告すると艦橋内に抑制された歓声が走った。まだ損害らしいものが無い内に敵戦艦に命中弾を与えられたのだから当然だった。しかも数の上では圧倒的にこちらが不利なのだ。だが僅かに遅れて長門にも主砲発砲以外の衝撃が走った。
 衝撃による揺れ幅の大きい艦橋では何人かが床に投げ出されていた。長嶺大尉も危うく転げそうになったが、近くの手すりにつかまってそれを逃れた。大尉は近くに投げ出された参謀を助け起こしながら艦長の命令を聞いていた。どうやら今の衝撃は新型戦艦によるものらしかった。
「被害状況知らせ」
「左舷三番14センチ砲塔に命中弾、三番砲塔は全壊」
「敵新型戦艦に爆発」
 長嶺大尉は助け起こした参謀がにやりと笑うのを見た。参謀は大尉に振り向くと言った。
「うまく行くかもしれないな。こちらは副砲を一つ飛ばされただけだが、あの新型戦艦は沈むな」
 確かに今まで信じられないほど高速で敵部隊の先頭をつき走ってきた敵の新型戦艦は大火災を起こして迷走を始めていた。その代わりに今まで水柱の洗礼しか受けてこなかった後方のクリーブランド級巡洋艦2隻が先頭に出ようとしていた。だがその頃には第二部隊所属の第三水雷戦隊が敵前衛部隊と接触していた。
 第三水雷戦隊は軽巡洋艦五十鈴を旗艦とし、あちらこちらからかき集められた駆逐艦で編成された部隊だった。こちらは敵の前衛部隊とは違って最初から隊列は乱れがちだった。睦月型で編成された第30駆逐隊はともかく、新設の第52駆逐隊は無理を言って護衛総隊から借り上げた松型と訓練未了の橘型によって編成されていたからだ。
 それでも第三水雷戦隊は敵戦艦に向けて突撃を続けていた。それを阻止するべき米前衛部隊は未だに戦艦部隊からの砲撃によって妨害されていた。その隙に五十鈴と第30駆逐隊は主砲の発砲を続けながら前衛部隊をすりぬけていった。第52駆逐隊の方は何隻かが前衛部隊に捕捉されていたが、その代償に敵前衛部隊に無視できない損害を与えていた。
 長嶺大尉は、第三水雷戦隊がそういった状況で行きがけの駄賃とばかりに集中砲火をクリーブランド級に浴びせているのを見ていた。ふと目線を変えると新型戦艦が沈んでいくのが見えた。確かにここまでは第二部隊は健闘していた。だがふと長嶺大尉は疑問にかられた。
 あの新型戦艦が装備していたのは何センチ砲だったのだろうか。新型戦艦からの砲撃が長門に与えた損害は副砲一門だけだ。それに対して新型戦艦は命中弾二発で火薬庫を誘爆させているのか爆発を続けた。それは戦艦にしてはあまりに脆弱であるような気がしていた。もちろん幸運というものもあるのだろうが、それにしてもあの新型戦艦の防御と攻撃力は速力に釣り合わない気がしていた。ひょっとしてあれは戦艦ではなかったのではないだろうか。長嶺大尉がそんな事を考えている時、今までとは比較にならない衝撃が長門を貫いていた。


    1945年 2月22日 硫黄島西方

 アラスカを撃沈されて浮き足立っている前衛部隊とは別にラドフォード少将の主隊は砲撃を再開していた。一度敵艦隊の前方で丁字を取った主隊は、敵艦隊を右舷に見ながら回頭していた。今は右舷反航砲戦を行いつつあった。すでに敵先頭艦との距離は20000を切っていた。命中弾を出してもおかしくない距離だった。
「一番遠、二番遠、三番遠、四番遠、五番近・・・」
 艦橋からの報告にラドフォード少将は僅かに笑みを見せた。一度の斉射の中に近弾と遠弾が含まれる、つまりは主砲弾散布角に敵艦を包み込んだと言うことは、そのままの照準を続ければ命中弾が出ると言うことだからだ。
 だが命中弾はミズーリの次の斉射を待つ必要は無かった。すぐに見張りからの報告が入った。
「敵先頭艦に命中弾少なくとも2、サウスダコタからの砲撃の模様」
 ラドフォード少将の笑みはそれで大きくなった。ナガトクラスの装甲は自身の40センチ砲弾に耐えられるレベルだ。それならばより新型で長砲身のサウスダコタ級の砲撃を食らえばかなりの損害を受ける筈だった。
「サウスダコタが最初の命中弾ですか、流石にミズーリよりも慣れとるんでしょうな」
 ラドフォード少将の後ろに控えていた情報参謀の声にも楽観的なものが混じり始めていた。今のところアラスカ級を沈められはしたものの未だに圧倒的な戦力差がこちらにあることは間違い無い。それに命中に必要なデータも今まで砲撃を続けているこちらの方が蓄積されているのだ。
「敵先頭艦の被害報告、船体中央の煙突が吹き飛んでます」
 ラドフォード少将はやや落胆してそれを聞いた。致命傷とまでは行かなかったようだ。だがこのまま砲撃を続ければやがて数と質で勝るこちらに簡単に勝利は転がってくる。そう考えていた。

 実際の所サウスダコタが長門に与えた最初の命中弾による被害は、ラドフォード少将が考えていたのよりもずっと大きかった。偶然にも40センチ砲弾2発が集中して命中した煙突はねじくれ曲がって後檣に高温の煙を吹きつけさせていた。艦長は後檣の将兵達を一時的に退避させるしかなかった。人員の環境もそうだが、後檣の機器も損害をこうむっていた。後檣の測距儀もその一つだった。間の悪いことに着弾の衝撃によって前檣の測距儀もゆがみを見せていたのだった。
 これは長門の砲撃の命中率が各段に低下することを意味していた。長嶺大尉は衝撃によって負傷した司令部要員の応急手当を手伝いながらそれを聞いていた。確かに長門の砲撃はとっくに実用射程内に入った敵戦艦群に向けられていたが、それが命中している様子は無かった。だがまだ負けたわけではない。長門は伊勢と日向を引きつれて緩やかに左舷回頭を始めていた。それは敵戦艦からの砲撃を避けるための航路の様に見える筈だった。だが同時に硫黄島から離れようとする航路でもある。第二部隊は敵戦艦群を硫黄島から引き離すつもりだった。
 それに第二部隊の矢は旧式戦艦による砲撃だけではない。
「敵巡洋艦に火災」
 長嶺大尉は参謀の誰かが落とした双眼鏡で敵前衛部隊の様子を眺めた。確かに前衛部隊の二番手か三番手にいた軽巡洋艦が甲板上に大火災を起こしていた。銃弾に引火でもしているのか見当違いの方向にむけて銃撃する銃塔もあった。
 そのクリーブランド級軽巡洋艦に火災を発生させたのは3隻の橘型駆逐艦だった。艦番号を見る限り第52駆逐隊の所属艦であるらしい。3隻の橘型駆逐艦は第三水雷戦隊主隊から取り残されたようだった。敵前衛部隊の防御スクリーンを通りぬけることが出来なかったのだ。しかしそれは決して3隻の駆逐艦が技量不充分であるからではなかった。その証拠としてクリーブランド級を血祭りに上げていた。
 勿論その代償としてはるかに優勢な敵艦隊からの砲火で橘型3隻の甲板上も大火災になっていた。3隻が沈没していないのは、もう一隻のクリーブランド級を撃沈する為に引火しやすい魚雷をすでに発射してしまった為に過ぎない。おそらく3隻の橘型は沈むだろう。生き残った米駆逐艦がまるで親の敵の様に12.7センチ砲を艦橋その他の甲板上構造物を残骸へと変えた橘型に撃ち込んでいたからだ。
 実際、長嶺大尉は橘型が未だに洋上に浮かんでいられることが信じられなかった。米駆逐艦が駆逐艦相手に魚雷を使用していないということもあるのだろうが、それでもあれだけ多数の砲弾を食らいながら浮力を失っていないと言うのは驚きだった。流石に松型を原型としているだけのことはあった。
 松型はその量産性を高めたという性質から受ける印象とは違ってひどく打たれ強い艦だった。機関のシフト配置もそうだが、戦艦のように装甲で受け止めると言うよりもは、受けた被害を極限までおさえることに主眼を置いて設計がなされていた。その打たれ強い松型を改設計した橘型の中ではおそらく必至の応急修理が行われている筈だ。その証拠にいまだに橘型は機関を停止していなかった。
 敵前衛部隊と駆逐艦との戦いを見ているうちにふと長嶺大尉は長門を包み込む様に出現していた水柱の数が減少していることに気がついた。不審に思って双眼鏡を敵主隊に向けた。敵主隊は一度反航戦の態勢を取っていたが、今は回頭して右舷側から次第に追いつこうとしていた。おそらくそのまま同航戦にもっていくつもりだろう。その結果一時的に砲撃は後続の日向に集中していた。
 そして長嶺大尉は見張りと同時に日向への着弾を見ることになった。航空戦艦として改装が進められていた日向は後部に砲塔の代わりに飛行甲板を装備していた。敵戦艦から放たれた40センチ砲弾はその航空機の置かれていない飛行甲板と本来の甲板を易々と貫いてかつて5、6番砲塔があった場所で信管を発動させた。その爆発によって日向は一瞬にして艦尾を吹き飛ばされていた。勿論スクリューも例外ではない。
 着弾による水柱の隙間から長嶺大尉は日向が行き足が止まって舵が無くなったせいか妙な方向へと迷走し始めるのを見た。そしてその三十秒後に次の斉射が日向を襲った。先ほどの命中弾は一発だけだった様だが、今度は一度に2発が命中していた。最初の一発は前檣に命中し艦橋全てを人員ごと吹き飛ばした。そしてもう一発は第四砲塔に命中してこれを吹き飛ばした。吹き飛ばした中には残っていた主砲弾も含まれており、それらは当然の様に爆発した。
 長嶺大尉の目には日向が噴火を始めた火山の様に見えた。日向は唐突に空に向けて火焔を飛ばすと次の瞬間には艦体を捻じ曲げていた。沈みつつある中でも敵戦艦からの砲撃は容赦無く日向を襲っていた。
 砲撃の対象が伊勢に移る頃には日向の姿は完全に洋上からは消え去っていた。伊勢が同じ運命をたどるのも時間の問題だった。
 だが見張りは長嶺大尉よりも早く敵戦艦群の後方から忍び寄る第三水雷戦隊の姿を発見していた。第三水雷戦隊の駆逐艦達が魚雷を発射したのはその時だった。


    1945年 2月22日 硫黄島西方

 米海軍前衛部隊を突破した時点で第三水雷戦隊は3隻の駆逐艦を喪失していた。軽巡洋艦五十鈴を旗艦とする第三水雷戦隊は第30及び第52駆逐隊によって編成されていた。
 脱落した3隻は第52駆逐隊の艦だった。第30駆逐隊は睦月型駆逐艦、第52駆逐隊は橘型で編成されていた。本来なら第三水雷戦隊は旗艦である長良型軽巡洋艦の最大戦速に合わせて36Ktでの突入が可能である筈だったが、第52駆逐隊の橘級はかなりの改設計を行っているとはいえ護衛駆逐艦である松型を原設計としているだけあって30Kt程度しか出せない。
 戦隊司令官は第30駆逐隊だけを連れて突入しようかとも思ったが、結局は魚雷発射門数が不足することから第52駆逐隊の残存艦も連れていた。そのうえ敵味方の主隊がめまぐるしく変わるものだから発射地点に持っていくまでかなりの時間がかかっていた。
 五十鈴は主砲と高角砲を壮大に敵戦艦に向けて発砲しながら敵艦隊の右舷側に接近していった。日本海軍の軽巡洋艦は設計思想が水雷戦隊の旗艦任務に特化している所があった。つまりは後続駆逐艦の為に敵艦の自衛火力をもぎ取るのだ。それに敵艦からの砲撃を吸収する役目もある。
 敵戦艦群の両用砲からの砲撃を受けながら第三水雷戦隊は一斉に魚雷を発射した。すでにその先頭に立っている五十鈴の甲板上は凄まじい光景を見せていた。長良型の特徴的な直立型煙突は中央部のものが破砕され周囲に膨大な熱量を撒き散らしていた。兵装もすでに主砲は全て失われており、増設された機銃や高角砲のうち残存した幾つかが散発的な反撃を加えているだけだった。魚雷発射管も四つ装備された内の半数が故障して使用不能になっていた。
 だがそんな状況になりながらも五十鈴の艦橋に立つ戦隊司令部の誰もが魚雷攻撃の成功を確信していた。後方を見ていた見張りからの後続駆逐艦の相継ぐ魚雷発射がその確信を高めていた。しかし五十鈴乗員が襲撃の結果を見ることは出来なかった。魚雷発射から数秒後に着弾した両用砲の砲弾が故障して放置されていた魚雷発射管に命中したからだ。本来ならそれは海中に投棄されるべきだったが、担当していた分隊が全滅していた為に誰にも気がつかれること無く放置されていたのだ。
 12.7センチ砲弾が引き起こした61センチ魚雷の誘爆は艦齢の古い軽巡洋艦を沈めるのに十分な量の打撃を与えていた。艦中央部甲板で発生した誘爆の圧力は大半が空中に拡散していったが、残りは艦底部に向かった。その結果、五十鈴は中央部から構造材を破断させて艦首と艦尾を高々と水上に持ち上げてから沈んでいった。
 五十鈴が戦隊司令部と共に沈んだことで第三水雷戦隊は次席指揮官である第30駆逐隊の隊司令がとることになる。だが隊司令が座乗する卯月も五十鈴の残骸を回避するので手一杯だった。そして第三水雷戦隊の指揮が混乱している間に発射された魚雷が敵戦艦群に到着した。

 ミズーリのCICを突然襲った衝撃をラドフォード少将は椅子の肘掛けを強く掴むことで耐えきっていた。すでにジャップの水雷戦隊の接近が伝えられていたからだ。ミズーリは敵艦の魚雷発射と同時に主砲の砲撃を一時中断し回避行動に移っていた。
 だが回避行動もむなしくミズーリには魚雷が命中していた。回避行動の為にミズーリは面舵をとっていた。少しでも魚雷に対して艦首を向けることで被弾面積を最小にする為だ。魚雷はゆっくりと回頭しつつあったミズーリの中央部に命中していた。偶然ではあるがそれはラドフォード少将が陣取るCIC付近だった。米海軍が得意とするダメージコントロール班の必死の努力によって魚雷による被害は極限されたが、それでもCICと外部を繋ぐ配線が火災によって破損するのを防ぐことは出来なかった。
 火災と浸水が続く中で、艦隊の状況を把握する為には役立たずの電子部品の塊となったCICから艦橋に上がるしかなかった。ラドフォード少将は、未だに日本海軍がCICを持たないことを思い出して苦笑しながら艦橋に上がった。自分が日本海軍によって彼らと同じステージに立たされたと言うことを理解したからだ。艦橋に入ると艦長が少将に軽く頷いてからいった。
「ジャップの魚雷は少なくとも一発が本艦の右舷に命中しました。命中個所はCICのすぐ後ろです。被害は司令のご存知の通りCICが役立たずになった。ほかに浸水によって速度が低下しています。左舷への注水によって傾斜は停止させましたが、最高速度は・・・ま、26から7Ktといったところです」
「後続艦の被害はどうか」
「本艦の他はウィスコンシンが被雷しました。ウィスコンシンはまだ浸水が止まっていません。今のところは最高で20Kt」
 ラドフォード少将はそれを聞くと苦々しい顔でいった。
「艦隊の指揮をサウスダコタ艦長に任せる。本艦はウィスコンシンに速度を合わせて砲戦を継続」
 艦長は僅かに顔をしかめてからそれに頷いた。通信長と通信参謀も各艦に向けての通信を行う為にあわただしくなっていた。それを眺めながら参謀の一人が忌々しそうな顔でいった。
「糞、これだけの雷撃をジャップに許すとは前衛部隊は何をしているのだ」
「前衛部隊は今ジャップの水雷戦隊を叩いているところです」
 律儀に報告を返す見張り長を睨みつけている参謀をラドフォード少将は手で制した。
「今のところ確かにこちらの損害も大きいが、我々の目的を忘れてはならない。我々は日本海軍を硫黄島に近づけさせなければいいのだ。そうすれば退避した正規空母から発信した艦載機で止めを刺すことが出来る。今の戦力でも十分に」
 参謀達に説明していたラドフォード少将は慌てて艦橋に飛び込んできた通信兵によって遮られた。
 無線通信を出力した紙を渡されたラドフォード少将は一瞬で顔色を失うとうめきながら参謀に紙を手渡した。受け取った参謀は困惑しながら呟いた。
「サンディエゴとエンタープライズが沈没、それにヨークタウンとイントレピッドにもかなりの損害・・・一体退避した部隊に何があったのだ?」



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