第八話:満州戦車戦






    1945年 8月13日 ハルビン市内

 新庄曹長は浮かない顔をして四式重戦車の監視塔から周囲を見渡した。曹長の視界に入るのは崩壊した建物やうつろな目をした兵隊たちばかりだった。
 独立第四重戦車大隊がハルビン郊外から参入した防衛線は、すでに市内にまで交代していた。ソ連軍は拠点となるハルビンを占拠するつもりのようだった。ハルビンの郊外にはソ連軍の野戦司令部が進出しているらしい。
 これに対して関東軍第四方面軍も一歩も引かない構えを見せていた。今までの都市とは違いハルビンは満州鉄道の結節点である大都市だった。またここを抜かれればソ連極東方面軍と退治する第一方面軍の後背をザバイカル方面軍にさらしてしまうことになる。
 だが重要な拠点となる都市であるにもかかわらずハルビン防衛部隊は決して多いとはいえなかった。第四方面軍は満ソ国境線からここまで広大な距離を遅滞防御を行いながら後退してきた。そのせいで他の各方面軍と比べても当初から戦力の少ない第四方面軍はさらに戦力をすり減らせていたのだ。
 ハルビン郊外でようやく戦車第三師団と二個重戦車大隊を戦線に加入させたことで一息つくことができたが、ザバイカル方面軍に対しての圧倒的な戦力差の前には焼け石に水でしかなかった。
 現に新庄曹長の四式重戦車もついさっきまで第六親衛戦車軍の戦車部隊と戦闘を繰り広げていた。昨日からの激戦の連続に全員が疲れきっていた。四式重戦車も戦闘で幾度も被弾している。それに残弾も尽きていた。そこで新庄曹長車は交代してハルビン市内に展開している整備部隊まで後退することになったのだ。
 整備部隊はハルビン市内にあった機械工場を徴用していた。そこで応急部品くらいなら製造するつもりらしい。一個戦車師団以上の戦力を有効に生かすためにはそのくらいの支援体制も必要だった。
 そこまでたどり着けば被弾によって調子のおかしい戦車を元に戻せるだろう。新庄曹長はそう考えながら周囲の監視を続けた。といってもハルビン市街地の中心近くになるこんな場所にはまだソ連軍の侵入を許してはいない。周囲に見えるのも小休止をとる友軍兵士の姿ばかりだった。
 新庄曹長も油断をしていたのかもしれない。曹長は形ばかりの監視よりも操縦手に対して道順を伝える方に注意を注いでいた。だからいきなり至近距離で聞こえた発射音に対応できなかった。
 四式重戦車は意外と小さな衝撃音に僅かに遅れて急停止していた。車内では誰かが頭をぶつけたらしい悲鳴が聞こえてきた。監視塔から身を乗り出していた新庄曹長は敵弾による白煙の匂いで慌てて姿勢を低くしながら周囲に視線を配った。
 すぐに車内から声が上がった。どうやら頭をぶつけたのは装填主の高町一等兵だったらしい。砲手の相川伍長がいった。
「高町が頭部に負傷、意識その他に異常なし。高町、このくらいでびくつくんじゃない」
「は、はぁ・・・曹長殿今の攻撃は何でありますか」
「こんなところにまで露介が入り込んだんですかね」
 相川伍長は、高町一等兵の頭を一瞥しただけで砲手用の照準器に視線を戻した。新庄曹長は監視塔から周囲を警戒しながら言った。
「よくわからんな、周囲に敵兵は見えんが・・・」
 周囲に見えるのは突然の噴進弾攻撃に右往左往する味方の兵隊ばかりだった。やがて操縦系統をいじっていた操縦手があきらめたようなこえでいった。
「駄目です。エンジンはもうかかりません。たぶん今の攻撃でお釈迦になってます」
 新庄曹長はそれに答えなかった。通りの角から白旗を掲げた少年たちが近づいていたからだ。それはどうみても日本軍の格好をしていた。

 見たところ十代半ばほどの少年達はおどおどとした表情で四式重戦車に近づいてきた。新庄曹長は他の兵に待機を命じると自衛用の短機関銃を掴んで四式重戦車から飛び降りた。
 よく見ると少年達は陸軍の標準的な軍装と比べると見劣りがする格好をしていた。ゲートルの巻き方もいい加減だし、武器は年長らしい少年が旧式化した三八式小銃を持っている他は数本の簡易無反動砲を抱えるだけだった。中には物珍しいのか新庄曹長の百式機関短銃を興味深そうに見つめているものもいる。
 どうやら彼らがソ連軍の戦車と誤認して四式重戦車を攻撃してしまったらしい。新庄曹長は仏頂面で年長の少年をにらみつけた。その少年は曹長の視線におどおどとしていた。するとすかさず脇の小柄ですばしっこそうな少年がいった。
「曹長殿、この戦車はひょっとして四式重戦車でありますか」
 小柄な少年はニコニコと笑いながらいった。周囲からあきれたような視線がとんだが、新庄曹長は仏頂面のまま答えた。
「そうだ、貴様らはなぜ友軍の戦車に砲撃を」
 新庄曹長が言い終わる前に少年が自慢げにいった。
「だから言ったじゃないか、あれは味方の戦車に違いないって、鷹城が聞かずに撃っちゃうからこうなったんだぜ」
 小柄な少年は得意げに年長らしき少年にいうと、彼は目をむいていった。
「野々村、余計なことを言うな」
 新庄曹長はあきれ返っていった。
「申告はどうした。貴様らは帝国軍人ではないのか」
「はぁ、対戦車班班長の鷹城です・・・あの階級はありません」
 鷹城少年がいうと野々村少年が付け足すようにいった。
「僕らは少年開拓団の一員です。本当はハイラルの近くに開拓団として入ったのですけどハルビンまで逃げろといわれまして、数日前にたどり着いたら今度は市街防衛のために臨時編成の守備隊に編入させられたのです」
「申し訳ありません、その、自分らが教育を受けたのは開拓団募集の時だけでしたので最新の戦車は知らないのであります」
 すると四式重戦車の砲手用ハッチが勢いよく開いて相川伍長が乗り出してきた。
「馬鹿野郎、知らないですむか。こっちは殺されかけたんだぞ」
 少年達はそれで青い顔になった。新庄曹長はため息をつくと何か言おうとした。だがその前に停車した四式重戦車のすぐ近くに着弾があった。反射的に少年たちを押し倒して新庄曹長は地に伏せた。
 また誤射か、新庄曹長はそう考えながら銃弾が飛んできた方向を見た。すると建物の隙間を走り抜けるソ連軍の軍服が見えた。どうやら今度は本当の敵のようだった。


    1945年 8月13日 ハルビン市内

 ハルビンの市街地外縁に設けられた日本陸軍の防衛線が突破された様子はまだ無かったが、新庄曹長たちの前に現れたのはかなり有力な部隊だった。戦車も保有しているらしく履帯のきしむ音がここまで聞こえてくる。
 一瞬の銃撃停止を利用して新庄曹長は少年たちを引き連れて遮蔽物の陰に転がり込んだ。相川伍長もいつの間にか砲手用ハッチを閉めて車内にもぐりこんでいる。
 新庄曹長が意を決して遮蔽物から顔を乗り出して通りの向こうを見ると、今の銃撃で倒された味方の姿と味方の移動を支援しようと軽機関銃をこちらに向けているソ連兵の姿が見えた。反射的に顔を引っ込めると、僅かに遅れて軽機関銃の軽やかな発砲音が聞こえた。
「やけに躊躇い無く発砲する奴だな、よほど弾が豊富と見える」
 あきれたように曹長が言うと、鷹城少年は心配そうに言った。
「いつの間にソ連軍が市内に入ってきたのでしょうか、まさかわが軍の防衛線が破られて」
 どうやら心配性らしい鷹城少年がいうと周囲の少年たちも気弱な顔を見合わせた。新庄曹長はそれにわざとのんびりとした声で言った。
「その可能性は低いだろう。防衛線を突破するほどの戦闘が起こればもっと騒ぎになっていたはずだ。むしろ少数の部隊が防衛線をこっそりとすり抜けて浸透したのではないかな。確かに防衛線の内側に入り込まれた敵は厄介だが、戦術さえ間違わなければ市内の防衛部隊だけでも対処は可能だ」
 その一言で少年たちは安心したようにため息をついた。だが野々村少年だけは怪訝そうな顔で四式重戦車を指差していった。
「しかし曹長殿、この銃撃では戦車の中から出て来れないのでは」
 新庄曹長は怪訝そうな顔で野々村少年を見た。
「確か四式重戦車は車長、砲手、操縦手、装填手で四人乗りのはずですが」
「ああ、車内にはまだ三人残っている。だがそれがどうしたというのだ、確かにエンジンを貴様らが壊してくれたおかげで身動きが取れんが、それでもあの戦車は軽機関銃程度の火器では傷しか付かんぞ」
「そうではありません。あの機関銃じゃなくて・・・この音が聞こえませんか」
 そういうと野々村少年はソ連兵がいる方向を指差した。新庄曹長は怪訝そうな顔をしていたが、その音を聞くとだんだんと青ざめていった。ソ連軍戦車らしい履帯の音はだんだんと近づいてくる。
「たぶん音が軽いからこれはT−34のものだと思います。たしかにT−34の主砲じゃあの戦車の正面装甲は貫けないかも知れませんが、後ろ側からですから」
 野々村少年と新庄曹長は青くなった顔を見合わせた。

 どうやら車内でもその可能性に気が付いたらしく、前方に向けて固定してあった砲身が架台から外され後方に向けられようとしていた。だが巨大な砲塔の動きは遅々としていた。エンジンが停止してしまったために動力旋回装置が動かないのだ。
 今頃車内では相川伍長と高町一等兵が必死になって手動旋回用のハンドルを回しているはずだ。だが次第に大きくなる履帯の音を考えるとT−34が現れるまでに転回が終わるとも思えない。
 新庄曹長はため息をつくと少年たちに振り返っていった。
「俺はあの軽機を潰してくる。お前たちは援護しろ。それと軽機を潰し終わったらあの戦車から乗員を脱出させろ」
 それだけ言うと曹長は機関短銃を手にタイミングを見計らうようにした。だがそこに鷹城少年が情けなさそうな声でいった。
「あの、援護といってもどうすれば」
「その三八式があるだろうが」
「はぁ・・・」
「自分も行きます」
 困惑する鷹城少年を尻目に野々村少年が簡易無反動砲を掴み取っていった。新庄曹長は好きにしろというと銃撃の隙間を縫うようにして次の遮蔽物に向かって走った。
 鷹城少年は遮蔽物から、その身で銃弾を引き受けるように大きく乗り出すと三八式をすばやい操作で連射した。新庄曹長は新しい遮蔽物に転がり込みながら意外な思いで鷹城少年の銃撃をみた。開拓団に編入したときを除けばほとんど訓練を受けていないわりには銃撃はしっかりしたものだった。
 しかし後続する野々村少年が駆け込んでくる前に銃撃は終了していた。鷹城少年はすばやく遮蔽物の陰に逃げ込んだ。野々村少年はそれに僅かに遅れて曹長の隣に滑り込んだ。
「やけに援護が終わるのが早かったな。運が悪ければ貴様も銃弾を受けていたぞ」
 野々村少年はちらりと鷹城少年の方を振り返ってからなんでもないかのように言った。
「ああ、たぶんいまので銃弾が尽きたのだと思いますよ」
 新庄曹長は呆気に取られて野々村少年を見返した。
「銃弾がつきただと・・・」
「仕方がありませんよ。元々小銃弾はあまり支給されませんでしたし、今までの戦闘でも消費していましたから」
「だが、援護射撃なしではこれより先へは進めんぞ」
「四式には機銃が装備されているはずではなかったですか」
 新庄曹長は苦々しい表情で答えた。
「あれは前の戦闘でもぎ取られた。代替品も要求していたが、元の軌条からして吹き飛ばされたから修理もままならん」
「それでは我々もここに釘付けということになりますね」
 苦々しい表情のまま新庄曹長はそっと通りを見た。やはりソ連兵は軽機関銃をこちらに油断無く構えていた。少しでも動きがあれば容赦なく銃弾が飛んでくるだろう。こちらの手元には射程の短い機関短銃しかない。
 通りに鎮座したままの四式重戦車も見たが、やはり今まで同様に砲塔の動きは鈍いままだった。どうにも八方塞だった。新庄曹長は大きくため息をつくと座り込みそうになった。
「曹長殿、これは使えないでしょうか」
 怪訝そうな顔で振り返る新庄曹長に野々村少年は笑顔を見せる。


    1945年 8月13日 ハルビン市内

 野々村少年が示したのは四式簡易無反動砲だった。構造が簡易であることから満州国内でも相当数が生産されて、野々村少年たちのように徴収された二線級部隊にまで広く配備されていた。
 だが簡易無反動砲は炸薬量の割には初速が遅く、直進性も悪かった。新庄曹長はちらりとソ連兵までの距離を目測してからいった。
「無理だな。勿論この距離でも砲弾は届くが、その簡易無反動砲は相当近距離で発射しないと命中させられんぞ。そのくらいは教育されたのだろう」
 それで話は終わりのつもりだった。それよりも具体的な打開策を何か思いつかないだろうか。だが野々村少年はそれでは引き下がらなかった。
「そうではありません。別に砲弾を直接当てるのではありません」
「あまり対戦車砲に詳しいわけではないが、その砲弾はタ弾なのだろう。あの弾はかなり近距離でないと意味がないそうだが」
「しかしめくらましにはなるのでは」
 新庄曹長は野々村少年に向き直った。
「タ弾で土煙でも放つつもりか、それにそれでは援護にならんだろう。榴弾の破片でこっちが傷つくぞ」
「しかしタ弾の破片は前方に向かうと聞いていましたが」
 僅かに考えてから新庄曹長はいった。
「やはり駄目だな。危険すぎる。いくらタ弾が前に向かうとはいっても程度問題なのではないのか」
「しかし他に方法がありますか。もう時間もありませんし、簡易無反動砲でめくらましをしてその隙に曹長殿が接近すれば案外簡単に軽機関銃を制圧できるかも知れませんよ」
 こいつは自分がやらないと思って適当なことを言っているのではないだろうな。新庄曹長はげっそりとして野々村少年を見返した。そして履帯の音が最後の後押しをした。
「わかった。貴様の案で行こう。合図をしたら無反動砲を撃て、俺が突入する」
「了解しました」
 心なしうれしそうに野々村少年はいうと遮蔽物にしている建物の縁ににじみ寄った。新庄曹長は機関短銃を軽く握ってからいった。
「よし、やれ」
 ほとんど反射的に野々村少年は無反動砲の引き金を引いていた。反動を相殺するための後方噴流が砲というのにはあまりにも華奢な簡易無班砲の砲身から噴出した。同時にタ弾の太目の砲弾が飛翔する。
 新庄曹長はそれに僅かに遅れて走り出した。ソ連兵は慌てて曹長を撃とうとしたが、それよりも早くタ弾が地面に落着して着発した。
 意外なほど小さな破裂音と同時にすさまじい勢いで火炎流が発生した。予め予測していた新庄曹長はその一瞬だけ目を閉じていた。それでも至近距離での火炎流は網膜に直接書き込むかのような残像をのこした。
 疾走していたのはほんの数秒だったはずだ。火炎流の消失を感じて新庄曹長が目を開いて立ち止まるとすぐ先に軽機関銃手と装填手の二人のソ連兵が見えた。銃手の方は火炎流を直接見てしまったらしく必死で目をいじっている。装填手は銃手から軽機関銃を奪って新庄曹長に向けようとしていた。
 意外なほど若く、幼いといってもいいソ連兵に照準すると新庄曹長は機関短銃を発砲した。セレクターを連射にしたまま横の銃手の方に薙いでいった。
 二人のソ連兵は銃弾を浴びて倒れこんだ。確かめるまでも無く絶命していた。新庄曹長は彼らが残した軽機関銃を掴み取るとさっきソ連兵が移動していった方に向けて当てずっぽうで発射した。
 照準も何もなしで適当に発砲した割には命中したらしく複数の声で悲鳴が上がった。新庄曹長は軽機関銃を放り投げると後方に振り返った。いつの間にか残りの簡易無反動砲を抱えた鷹城少年たちが近寄っていた。
 その中には機関短銃を手にした相川伍長の姿もあった。伍長は新庄曹長と目を合わせるとにやりと笑って四式重戦車を示した。
「あのまま四式を放っておくわけにはいきませんからね。さっさと露介を片付けて工場まで運んでしまいましょう」
 新庄曹長は肩をすくめると少年たちを指揮し始めていた。

 結局市内に浸透していたソ連軍を排除するのにはかなりの時間がかかってしまった。敵は少数だったが、精鋭部隊だったらしく粘り強く抵抗を続けた。敵を追撃し続けた新庄曹長たちが四式重戦車が擱坐した場所まで戻った頃にはすでに整備部隊が到着していた。
 四式重戦車はエンジンがむき出しになっていた。だがそのエンジンが修理されている様子は無かった。それに車体の各部から部品が剥ぎ取られようとしている。
 新庄曹長は呆気に取られて指揮官らしき士官に食って掛かった。
「どうしてこの戦車は修理されんのですか、機関さえ無事ならまだ十分にご奉公できます」
 激昂する曹長に答えたのは整備部隊の士官ではなく大隊段列の顔なじみの少尉だった。
「すまん、曹長。実は段列にも後方の整備部隊にも四式重戦車の部品が満足に補充されておらんのだ。四式は重装甲な物だから頑丈だとどこかの兵站参謀が主張して三式の部品を多めに申請しておいたらしい」
「そんなわけでこの戦車を修理するのは不可能なのです。まぁ本来ならあんまり壊れない部分ですからね。細かい部品ならともかく外装まではとても手が回りません」
 整備部隊の士官は丁寧な口調でいった。それで新庄曹長は毒気が抜かれてしまった。だがこの戦車はこのまま破棄されてしまうのだろうか。それを聞くと段列の少尉がいった。
「まさか、この戦車は肝心の機関以外はどうやら無事なようだからな。どこかに車体を隠せるだけの穴にでも詰め込んで急造のトーチカにしてしまうつもりだ」
「では我々はどうなるのですか、そのトーチカに配置されると」
 新庄曹長はおずおずといった。トーチカ配備では華々しい戦いとは無縁になるだろう。だが少尉は苦笑していった。
「いや、貴様らはそっちの対戦車班を指揮しろ。お前たちが付いておれば奴らも生き残れるだろう」
 それだけを言うと少尉は再び作業に戻った。
 新庄曹長がげっそりとして振り返ると鷹城少年たち対戦車班が期待に満ちた目でこちらをみていた。新庄曹長は大きくため息をついてから彼らに向けて歩き出した。



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